こたえなんていらないさ

舞台オタクの観劇感想その他もろもろブログです。

「推し」っていったいなんだろう? ~とある若手俳優おたくが考える、推しの構成要素~

数年来の舞台おたくですが、本質的には私はやっぱり「若手俳優おたく」だな~と思うことが多い、あなぐまです。
タイトルどおりのことを、本当にここ数年、ず~っと自分の中で考え続けておりまして…。ツイッターをフォローくださっている方におかれては「こいつ、また言ってんな」って思われることかと思います。笑

いやほんと、「推し」って、いったいどんな存在を指すんだと思います…?
人によってその言葉の捉え方、意味することは様々なんだなぁと、日々ツイッターを眺めて思うわけなんですよ。言葉にもたせている意味の濃淡が、ほんとうに人によってバラバラなのが興味深い。
ここ数年、二次元/三次元を問わずに使える・実際に使っている人が多い印象の言葉です。それで言うと、そもそも応援してる対象を「推し」って呼ぶ文化、いつからここまで幅広いジャンルのおたくの中に定着したんだろうね…!?発祥は女子アイドル界隈なのかなと思ってるんですが、どうなんだろ?
そんな中で、私が「推し」という単語について掘り下げて考えたいと思う時に想定しているのは、「自分が彼のファンだなと自覚している若手俳優についてです。なので、今回はその内容に絞ってのお話をします!
このテーマ、まじで奥が深いなと思っていて…数年飽きずにひとり謎に追求し続けてるんだけど、一言でばしっと定義することは不可能に近いっぽい。なので、自分の中で「推し」について思いつく要素を、とにかく挙げていってみようと思います!
特に、オチとかはなさそう。ただの謎のぼやきになりそうな記事です。笑



というわけで、

Q.推しとはいったいなんなのか?
  • A.生きる希望で、
  • A.明日への活力。

…のっけから考えるつもりがなさすぎるのではないだろうか、という出だし。でもほんと、真っ先にこういう単語を思い浮かべてしまうんですよ。真顔で。
もうね~推しはまじで、生きる希望で明日への活力だなと感じます!そうとしか言いようがない。だって事実だから仕方ない!!!
日常生活って大変だな!仕事つれえ!もう無理だ!しんどい!!!…って思う時にも、乗り切る力を与えてくれる存在、それが推し。「あの舞台が待ってるからがんばろ」「イベントあるからがんばろ」そういうふうに、かなりダイレクトに力をくれる存在だなぁと思う。

どれくらい力をもらっているかというと、唐突なんですけど、私は今年の春~夏にかけて転職活動をしておりまして。その結果今は新しい会社で働いているんですけど、この転職活動のエネルギー源がまさに、推しだったのでした。
年明けすぐくらいの私は、とにかく元気がなかったのです。なんでかっていうと、仕事に関して自己肯定感が下がりまくっていたからでした。
当時の仕事、ざっくりいうとやりがいがなかった。入社後数年経つうちに仕事内容がつまらなく感じられるようになってきたうえ、収入もそんなによくなくて。いわゆる昇進・昇給の機会がほぼ無いことも分かり始めた時期でした。働くことがわりと好きな人間なので、その状態がすごく辛かったんですよね。めちゃくちゃ早く帰れることは利点の職場だったんだけど。
でもそんな中、私が観に行く推しは、いつもいっしょうけんめい、かつ楽しそうにお仕事をしていて、魅力的な姿をみせてくれる。なんか「社会に出て働く」という意味では同じ立場とも言えるひとりの社会人として、シンプルに眩しいというか、羨ましさがありました。
そして、その様子を見ていたら「私もまだ、もうちょっとがんばれるかもしれないな」ってマジで思えてきてしまい。嘘みたいだけどほんとに、頑張れそうな気がしてしまった。「仕事がつまんなくて収入にも納得いってないなら、余計に働く分、稼げばいいのではないか!?」って思うようになった。
その結果、いっちょやってやろうじゃねーか!となり、一念発起して転職活動始めたのです。大変だったけど仕事(および地獄のような阿津賀志山のチケット戦)と平行しながらなんとかがんばって、最終的にはうまいこと希望する条件を叶えて転職することができたのでした。
そうして入った今の職場は幸いにしてかなり働きやすく、いろんなことが以前に比べて充実した実感がものすごくあります。もし、推しを推してなかったら、あの時わたしも負けずにがんばろって思うこともなかったし、3月以降~夏までの間、あんな意味不明に爆発的なエネルギーは湧いてこなかった。そういう意味でも本当、心底ありがとうすぎる、推し。…いや、まじでありがとう!?!?(振り返ってみて、改めて感謝が爆発した)

  • A.見ているだけで笑顔になれる存在

推しを眺めていると、ほんとに勝手に、笑顔になります。別に本人が目の前にいなくても、画像でも映像でも全然オッケーです。
なんかめっちゃ良い風なことを言ってるけど。笑顔になれる、というと聞こえはいいけれど、要は単に「全力でニヤける」ということです。危ない人やんけ。なので、電車の中で、保存した推し画像をうかつに眺めたりしてはいけない。でもたまにやってしまう。にやけます。やめようぜ。
いやでもほんと、写真を見るだけで一瞬でハッピーになってしまえるのって、なかなかにすごいことなのでは!?と思うんですよ。いやだって、燃費が良すぎない!?写真見るだけで笑顔になれるなら、そんなん絶対、推しがいたほうが幸せじゃない!?って思う。どう考えても、それだけでめっちゃ生きやすくならない!?
というか、そんな風に見ず知らずの他人を画像だけで励ましてしまえるなんて、推しという存在価値の高さ、やばくないですか…?えぇ…?彼はなんて、尊いお仕事をしているんだろうか…???(考えていたら、今度は尊みが爆発した)

  • A.気づいたらお金を使ってしまう対象

ちょっと観点を変えて、自分の行動について考え、言語化してみたらこうなりました。気づいたらお金を、使ってしまう。いや~その一言に尽きるな。
個人で出すグッズや写真や、掲載されている雑誌。出演している舞台やイベントや舞台挨拶のチケット、出演作品の円盤、などなど。買わずにいられようか?いやいられない。基本、買う以外の選択肢がないのであった。買うor買う。絶対買うやん。
そうは言っても最近は、そもそも置く場所ももうないしな~と思って、グッズ系はちょっと控えたいなって思ってはいるんですけど。いるんですけど~!前述のとおり、見ていると笑顔になってしまうので~!!!…という理屈で、やっぱりいろんなものが増えていき、いろんなことにお金を使ってしまいます!!!
ただまぁ「気づいたら」って言ってばかりもいられないので、真面目に予算を考えて資金使途をきびしく把握しようかな、とも思い始めては、います。笑

  • A.優先順位のトップに勝手に躍り出てしまう存在

まじで、勝手に躍り出るよね。仮にもし、他の舞台のチケットを取っていたところに、推しの急な仕事が告知されたら、「えええ困る!!!!」って言いながらも、観劇予定だった元のチケットはきっとなんとかして別日と交換し、推しの急な仕事の現場に一目散に出かけていってしまうと思います。…っていうか、実際にそれをやっている私。
いや、ほんと仕方ないのだ。行けるなら行きたい。もっと言うと本来行けなくても行きたい、だからこそなんとか都合をやりくりしてしまう。それくらい優先順位の頂点にいつだって飛び込んでくる存在、それが推しです。
なので公演期間が長い舞台が決まったりすると、逆にその時期身動き取りやすい、みたいなところあります。「ここが初日なら、直前の2~3週間は稽古だろうから流石にイベントとかもないだろうな!よし、じゃあ何かあるならここにいれとこ!」的な思考回路です。笑
それくらい、なるべくスケジュールを空けていたいと思っちゃうんだよね…!優先度マックスだから、推しに照準を合わせていたさがすごくある。あまり気の乗らない予定で自分の休日を埋めていたくない。可能な限り、オープンにしていたい。何か決まったときに対応できるように、していたい…!
余談?ですが、わたしの周りのおたく友達にはそういう人が本当に多いので(いわゆる類友というやつだろうか)、飲みの約束をする時なんかも「もし推しに急に呼び出されたら全然そっち優先で~!リスケしようね~!」っていうのが前提になることが多いです。笑
なので数ヶ月先の予定調整をしようと試みるときも、「あっ待って…その時期多分、稽古まだ始まってなさそうだから、土日になにかしらある気がする…」「オッケー、じゃあ何もなければとりあえずそこで、何かあったらまた考えよ!」みたいな会話がなされることになります。みんな、いつもありがとう。笑

  • A.とりあえず、色々知りたい対象

なんでもかんでも知りたい、っていう欲求は正直あんまりないんですが、インタビューとかで知らなかった事実が明かされていると、めちゃくちゃテンション上がります。うぉ~そんなことを考えていたのか!とか、実はあの時裏ではそういうことがあっていたのね…!とか。知らなかった事実には激しく食いつきがち。そしてマイ推しペディアを脳内で充実させていこうとしがちです。トークショー的なイベントではいろんなエピソードが明かされることが多いし、まさに知っておきたい情報の宝庫ですよね。
私の場合ですが、たぶん「商品として提供される推し」についての情報はなるべく知りたいんだと思います。彼自身が自分に関して、外の世界に「商品」としてプレゼンしている内容については、可能な限り情報を拾っていたいです。反対にプライベートはあんまり知りたくないかな…そこは彼自身のために、ひろく知られない状態で、守っていてほしいな~。知り得る範囲の情報に余白がたくさんある、くらいのほうがどう考えても気が楽。
あ、でも小さい頃のエピソードとかは聞くの好きなので、なんだろうな、今現在、リアルタイムのプライベートは、知らなくっていいや!って感じなのかもしれないですね。

  • A.他人なのに勝手によく知ってる気がしてしまう人

上記から繋がる点なんですが、日常的にSNSに触れていたり、インタビューを沢山読んでいたり、イベントでの発言をしょっちゅう聞いていたりすると、だんだんと推しの考え方のクセみたいなものがわかってくる。その結果、圧倒的に他人なのに、なんだか勝手に「よく知っている人」のような感覚を抱きがち。…全然そんなことないのにね!
すごく遠いんだけとなんか妙に近い人、みたいな不思議なポジションにいる人になっていくのが推しだな、って思います。そして、ここの心理的距離感を誤らないことが、ファンを続けていく上では肝要なんだよな、とも思う。笑

  • A.健やかでいてくれと思う対象

まず、ご飯はちゃんと食べていてほしいという願望があります。急に痩せたりすると心配になるのでご飯はしっかり食べていてくれ。頼むぜ。稀に体調崩したりすると「働きすぎなんだよ~!」と青ざめる。そういう勝手な心配をつい抱いてしまうのも、推しならではかな…って思う。勝手なことはわかっているんだが、心配くらいはさせてくれ。的な。まぁ他にできることなどないので。元気でいてくれ!と願うだけ。
なんにせよ、心身ともに健やかであってくれるのが一番ありがたいなぁ、と思います。元気があればなんでもできる、っていうのは本当にそのとおりだなと思うんですが、それってつまり裏返すと「元気がないといろんなことがままならない」ってことだなと、身をもって思うので(私自身が、あんまり体丈夫じゃないほうな人)。フィジカルもメンタルも、ほんと健康第一。推しにこそ、ひたすら健やかであってほしいです。

  • A.(推しが)褒められると勝手に嬉しい存在

これほんと嬉しい。推しが「かっこいいよね」「かわいいよね」「スタイルいいよね」「演技うまいよね」「運動神経いいよね」「ダンス得意だよね」「歌がうまいよね」…等、ほんと~になんでもいいので褒められると、すごく嬉しい。「そうなんですよ~~!!!!!!!」ってなって全力でニコニコします。
あっそうなんですよわかってくださいます!?この子本当にステキな子なんです、魅力にあふれているんです、どうもありがとうございます!!!という、この感謝の気持ちは…いったいなんなんでしょうね!?笑
こういう感覚、親目線とよく言われたりもしますが、なんか違和感あるんですよね。笑 まぁ私は今のところ誰かを生んだ経験はないので…その感覚はようわからんし、正直ピンとはこない!笑
でもとりあえず「褒めてくれてありがとうございます」とは確かに思う。いや、お前は推しのなんなんだ。

  • A.心臓に悪い存在

なにかあるとすぐにびっくりするし、告知で目ん玉飛び出がち。昼休みにはいった直後、ぼけ~と眺めたツイッターのタイムラインにでかい告知があったりすると、動揺のあまり瞬間的に本当にものすごい顔をしてしまう。「情報解禁です」の続きを読む時の、ハラハラドキドキ感たるや。…あ~、あの独特の緊張感、想像するだけでちょっと疲れた。笑
なので推しとはたまに、心臓に悪い存在にもなるのでした。その存在にまつわる些細なことにも、好むと好まざるとにかかわらず、自然と一喜一憂してしまう、それこそが推しなのであった…!

  • A.なんだかんだ尊敬している対象

これも大事な要素かもしれないなぁ。
推しって、人として「きみはほんとうにすごいよ」って素直に思える存在でもある気がします。
あの時、表ではなにも言わなかったけど、実はそんな悔しさを抱えていたんだね、っていうのを後から知ったりすると、なんかもう、ただただ尊敬する。そんな風に真摯にお仕事に向き合っていて、まじで偉いなって思う。
そもそも、いろんな人のいろんな期待を背負って人前に立ち続ける、という仕事特有の困難さを思うと、それだけでもう言葉にならないほど「すげえ」って思うから、まずその時点でめちゃくちゃたくさん尊敬ポイントが積まれている感じ。
彼が携えている才能だったり、それを武器にして戦っていく姿だったり、ひたむきに努力する姿だったり、ステージでキラキラ輝くその様子…その色々をひっくるめて、いやぁ尊敬できるな…偉いな!!!!!と思って眺めています。

  • A.とりあえず「幸せになってくれ」と思っている人

結論はもう、これに尽きますね…。いやもう、幸せになってほしい。なってくれ!!!
お仕事を通じて、きみ自身の夢をバリバリ叶えていってくれ、毎日を楽しんでくれ、そして思う存分幸せな人生を歩んでくれよな!って思う。でも見てる感じ、多分私などがそう願わなくても楽しそうだし夢を叶える力がありまくる感じの推しなので、ほんとその調子で大成してくれたらいいな、って思っています。
健康を願うのと同じく、こちらから他にできることなどないのである。ただ、彼が望む姿を手に入れられたらいいな、夢が叶ったらいいな、と思って見ることはできるので、推しのことはほんとに応援しています。
その姿を見ながら、わたしも自分の人生をがんばりたいな、という気持ちです。



…私にとっての「推し」とは、どうやらこういう存在のようです!
うん、オチはほんとに、とくになかったですね!笑
こうして書いてみたら、たぶん割と、濃い意味で「推し」って言葉を使ってる方なのかな?とは思いました。あとなんか、全力で楽しそうなので、私よ良かったね…と(他人事のように)思った。
推しがいる毎日は、やっぱり心がきらきらします。かつて推し不在期間を経ているので余計そう思う。そう、推しという存在を持つということは、ある種ひとつのライフハックなのだ!!!
…という気持ちで、次の現場を楽しみにしていようと思います!

おしまい