こたえなんていらないさ

舞台オタクの観劇感想その他もろもろブログです。

【ネタバレあり】刀ミュ 葵咲本紀 凱旋公演の感想その1(またしても鶴丸について)

わたしにとっては約2ヶ月ぶりの葵咲本紀。凱旋初日から2公演、まずはこの土日で見てきました!2ヶ月もあけて同じ演目を見る経験は流石に初めてでした。なんつうロングランだ…。
長い公演期間だと本当にいろんなことがある、と図らずも痛感したこの秋でしたが、残すところ気づけばあと10公演なんですよね。


刀ミュに関してはいつだってそうですが、言いたいことがありすぎてまとまる気がしないので、書けることを小出しにするスタイルでいきます!
と、とりあえず…鶴丸の話からしてもいいかな!?(いいよ!)
ネタバレ前提ですので、それでも構わない方はどうぞ!




◆「鶴丸かっこいい国永さん…」

東京公演以降のわたし、すっかり鶴丸に頭がやられてしまい、毎日まじでこればっかり言っている。


「なんで同じツイート何回も貼るの?」って思うじゃないですか。なんとこれ全部、別な日なんですね…。(過去ツイートを検索して「こいつバカじゃないか?」と自分に対して思いました。)
いや、ほんと、訳がわからんくらい、刀ミュの鶴丸…かっこいい…。しんどい…。って絞り出す、絵に描いたようなおたくの者です。
ただでさえものすごくかっこよかったのに、凱旋で見たら、予想をはるかに超えて進化なさっていた。。びびり倒しました。
上記のとおり、東京後半の時点で覚悟(※予想と言え)はしていたけれど、にしても。。ここまでとは。恐れ入るしかない。

わたしが地方公演見られていないので、2ヶ月開けばそりゃあ、という感じではあるんですが、にしたって!21歳ってこれだから!若いってこれだから!と怯えたくなるほど、上達なさっていた。こええよ。いやまじで、どんなポテンシャルやねん!なる。すごい。。感動する。

◆一番伸びていたのは体の使い方

でした!ほんと感動する!登場シーンにある舞でとくに顕著。
東京の初日近辺で見たときは、正直なところ、まだ覚えた動きを丁寧になぞるので精一杯かもなぁ、という感じがしてたんですよね。「舞」と呼べる形になるには、あと少しだ!がんばれ!って思って見ていたんですけど、もうね、その頃とは、完成度が段違いだよ…。
あの鶴丸の真っ白いフードのついた上着を、それはまぁ優雅にひらめかせていらっしゃる。。。
もともと、足の運びはすごく丁寧だったと思うんですけど、足の先から頭のてっぺんまで意識が行き渡ったというか、自由に操れるようになったのかな、と思いました。とにかく全身のすべての動きがなめらかにつながった感があります。

「鶴」そのものを思わせる、時折羽ばたくような動きを交えた、あの美しい振り付け。同じ平安刀としてわたしが思い浮かべるのはどうしたって三日月宗近なんですが*1、三日月ともまたジャンルの違う美しさでして…。三日月のようなどっしりとした重たさはなくて、ぐっと軽やかで。それこそ、身にまとう色合いの対比が、そのまま二振りの動きの違いとしても現れていそうな感じがする。

なんというか、演じている来夢くんの年齢と、本人のどちらかというと柔らかい雰囲気がもたらす、美少年と表現したくなるような、古刀なのに若々しさもあるような表現が、本ッ当に素晴らしくて。今だから見られるもの、というか、言ってしまえば今しか見られないものを見ている実感が痛いほどにある。(だってまだどこか、美しさのなかにあどけなさが残っているから…)
そこにいるのは刀剣男士=キャラクターであるわけなんだけど、演じている役者さん本人の持ち味があるから、その唯一無二の表現が生まれるわけですよね。どうしてもわたしはそこに意識が向かうというか、そんな素晴らしいものを成立させてしまえる役者という個の存在に感動してしまう。その点でも観劇が、好きなんだろうなぁ…。
そんなこんなで、友達とも話してたけど、来夢くんの鶴丸はまじで「見せ方」がわかってきた感あっておっそろしいです。
だって東京公演のとき、あんなにきれいに袖、宙になびいてなかったもん。。
結果として、凱旋初日の観劇を終えて出てきた感想のひとつが鶴丸国永の袖になりたい」でした。おたくってほんとそういうとこある。(自分の頭のおかしさをおたくの共同責任にするんじゃないよ)

◆その声の出どころを教えてほしい

あとはもう、声ね!声~!!!声がやばいんだってば~!!!涙
あまりにもアメイジング…なにをどう表現したらこの気持ちに追いつくのかわからぬ。
ほんと、どうしたらあんな声があの比較的華奢な体格から出てくるんだ!?

よく言われることだと思うのですが、声の特徴ってわりと体格と紐づきますよね!?
正確な来夢くんの身長は存じあげないけど…って書きながら調べました174センチだって!つまりそう、170センチ台前半の、どちらかというと華奢な体つきの俳優さんで、あのタイプの太く響く声を持っている人、わたし今まで見たことがないんですよ。。なのであっけに取られてしまう。
身長に対する声量のギャップでいうと、三浦宏規くんも少し近い?って友達と話していたんだけど、声質のタイプはまた兄者とも全然違うんだよなぁ。(ひろきくんは力強いビブラートが持ち味のひとつですよね。)
来夢くんの鶴丸、つややかな透明感がありながら、同時にとてもまあるい太い響きの発声ができて、低い音も細くならずにしっかりとこちらまで届く。
だって一部の「刀剣乱舞」で、あの歌うま村正派に混じって、ガンガンに声が客席に聞こえてくるんですよ~。。それに気づいて昨日「ヒエ~~~ッ」って椅子に背中はりつかせてのけぞってしまった。。ユニゾンパートで声が抜けて聞こえるってそうとうやで…と思っている。


声でいうと、セリフの発声というか表情もまた、全然東京とは違っていて。いや、方向性は同じなんだけど、あからさまに「伸びた」としか言えない。
わたし、刀ミュでは定番となっている、刀剣男士が声のみの主とひとりで対峙しているシーンが大好きなんですが(その始祖は清光なわけですが)、あそこの鶴丸、もう出だしから200点満点、いや1000点満点ではないですかね!?どう思います!?いや1000点でも足りねぇな!?!?だってもういきなり登場シーンから完璧じゃん!!??
ある意味では、あの食えない刀ミュ本丸の主と渡り合ってしまえるような、一筋縄ではいかない本丸における実力派…という鶴丸の描かれ方、表現するの、簡単じゃないと思うの。。相手は声のみなわけだし。
…そう思うんだけど!!!なしてそれが、できてしまうの?
来夢くん、鶴丸の天才なの?ってなってる…まじですごいね…???

「まぁ実際のところ、ちょっと長かったけどな!」ってカラッと笑う表情とか、
「おいおい、いつか見たような顔をしてるな。君がその顔をする時は、俺になにか面倒くさいことを頼もうとしている時だ」の、半ば呆れたような、全てをわかってる風の笑顔とか…
「で、何をやらせようってんだ?」っていう不遜な問いかけから、主に「鶴丸、奥へ」って言われたあとにすっと真顔に移り変わる一瞬とか。
す、全てが最高すぎて…息ができねえ…ってなります。すごい…(※お気づきのとおり、セリフを丹念に書き起こしただけになってしまった…)
あとさァ~~~!!!村正にさぁ、「鶴丸さん、このままでは…」って言われたあとの、「ははっ、全滅だなぁ!」がかっこよすぎて死んでしまう!!!!!!なにあれ!!??
好きなシーンたくさんあるけど、あそこ本当にダメ…あまりにもかっこいい…笑いながら「全滅」っていう単語を吐けるその胆力…好きすぎるやろ…

◆好戦的、という表現では足りないあの表情

わたし、凱旋初日を見た段階ではこう思ってたんですよね。ちなみに2バルのサイドで見てました。


…なんだけどさぁ!その翌日、凱旋二日目の20日ソワレで見たらさぁ!なんか全然そんなんじゃ説明つかない顔しててさー!!!アーーーッ!!!(いのちがおわる音)
鶴丸、なんかまじでものすごい顔で戦ってた…。びっくりしてしぬかと思った…。


戦闘中の鶴丸、基本的に笑っている。笑いながら、でも周りの状況も把握した上で、目の前の敵に恐ろしいほど集中している。それは知ってた。
相手を見据えてニヤッとした笑みを広げたかと思えば、そのまま迷いなく鮮やかに敵を斬り裂く。そして翻る真っ白い袖…。
20日はアリーナ席で「ウワァ強いよぉ、かっこいいよ~!」ってまるで小学生のような感想を抱きながらその一連の動きを見てたんですけど、でも、そうして笑っていた鶴丸が、次の瞬間。。自分の斜め前方、少し低い位置にうずくまる時間遡行軍のことを、凄まじい眼光の鋭さで上からねめつけていて…。
そのときにたまたま、座っていた席が鶴丸の視線の延長線上にあたっていたらしく、いわゆるオペラ越しに目があうやつをそのお顔の鶴丸とやってしまい、危うく声が出そうになりました。(遡行軍を見てたんだと思うんだけど、なぜか目が合う感覚になる視線の高さで、本当にびっくりした…)
瞳孔が開いた感じの目と言えばいいのか。戦場で出会って敵として目が合ったら「あ、これは助からない」って思わざるを得ないような顔。そしてなんとなくなんだけど、鶴丸はあの表情を、本丸の他の男士にはあまり積極的には見せないのでは…?って勝手に思えてしまう。そういう凄みに満ちたお顔でした。
好戦的、という表現ではちょっと足りない。「戦闘狂」に片足突っ込んでいそうな感じの、うっかり触れた者は無事では済まない鋭さ。
でも普段はそれを、どこか飄々とした空気で包み込んで自分の中に同居させているんだなぁと思うと…なんかもう、さぁ…!
そんな奥行きを感じさせる表現、この短期間で、よくぞ可能になさいましたよね…。来夢くん、まじすごいよ…。


その顔が脳裏に焼き付いて忘れられず、おもわずその日帰宅してから、刀剣乱舞の公式設定画集1を開きましたよね。鶴丸国永は、ページでいうと157ページです。

平安時代の刀工、五条国永の在銘太刀。
鶴を思わせる白い衣を身に纏い、赤は戦ううちにつくだろうからなどと軽く言ってのける。
そのさが、軽妙で酔狂であっても戦うことを忘れたことはない。

…ああ~~~!!!!!(うるせえ)
もうこれじゃん…あまりにもこれじゃん…。やっぱり鶴丸国永の天才なんじゃん…ええ…???(最終的に混乱した)



ここまでで、もう6000字を超えてしまいました。えっ…二部の話まだ何もしてないけど!?
物語の本質について向き合った感想は、書く時間がものすごくかかるので、たぶん11月になってから、かな…!
葵咲本紀、ほんとうに多面的。わたしのなかでは受け取る印象が、つはものに近いんですよね。
フォーカスする刀剣男士によって見えてくる物語がガラリと変わるし、思い入れポイントがあるとよその理解が浅くなっていけない。。
なのでしっかり書こうとするとみほとせの石切丸の話ばりに時間がかかる予感してます。うぅ~でもまとめたい~!(とか言ってるうちに歌合始まるんだよ…わたししってる…)


楽には間に合わなさそうだけど、今月中にあと一回くらいは頑張ってまだなにかしら叫びを叩きつけたいです。
ああー、大好きな公演がやっている期間って、めちゃくちゃ忙しいけど本当にしあわせだ!




▼「葵咲本紀」についてのその他感想記事はこちらにあります
anagmaram.hatenablog.com

*1:今回の物語の構成上、この二振りを対比せざるを得ないので、観劇中にわたしがくらっているダメージは相当なものだと自負しています…。許すまじ…。笑