今回のお題は「好きな劇場・思い入れのある劇場」です。
好きの要素にも色々あるよね!
シンプルに観やすいからなのか、雰囲気が好きなのか。
これは正直好みもあるから「その劇場が好きなんてありえない!?」みたいな場合ももしかしたらあるとは思いますが、それはまぁ当然個人の好みということでお願いします!笑
好き部門と思い入れ部門でわけることはなかなか難しかったので、
出かけていきたくなる、行けると嬉しい、をポイントにいくつか挙げました。
収容人数の規模で1,000人未満とそれ以上でわけてみたよ。
目次
①1,000人未満部門
東京芸術劇場 プレイハウス
なんかここ、好きなんですよねー!空間として間違いなく「劇場に来たぞ!」と思える場所。
広々としたロビーは現代的なスマートな内装である一方、劇場客席内は空気が大きく変わってぐっとシックな設えで、より非日常感を生み出してくれます。
2階の立ち見からもよく見えたし、バルコニーっぽい見切れもそんなにえげつない見切れだった記憶がないので、見え方についても配慮のなされた設計になっている気がする。
さすが東京都が抱える公的な劇場なだけある。
舞台を観ることに集中できる場として、空気からしっかりと整えて作られているように感じる場所です。
劇場に期待される要素を、過不足なく備えているという印象。
天王洲銀河劇場
これはもう、半分以上は完全に思い入れ部門かも!銀劇には思い出が詰まりすぎてる。
あのコンパクトな規模感でありながら「劇場」としての矜持をしっかりと持つ、贅沢寄りな佇まいなところがとても好きです。
名前も特別感があっていいよね!
ネーミングライツ問題……「天王洲YOANI劇場」にならないで済んでくれて本当によかった。。一度は発表したものの引っ込めた代アニ、英断だと思いました。。
www.yoani.co.jp
銀劇の1階席って、どこから観てもかなり見やすい。と私は思ってるんですが、正直ここがけっこう人による印象はある。笑
前方D列までがフラットなのでD列はすごく避けられてる印象もありますけど……そんな言うほど!?と思うくらいには、私は銀劇が大好きよ。
空間認識バグりオタクのため着席すると「思ったよりちか~い!(喜)」になり満足することが多々あるんですけど、
銀劇の1階後方サイドとか、座席表で見ると後ろだな~と思うけど座るとなんか全然遠く感じないっていうか……まぁこれはやっぱり個人の価値観にもよると思いますが!笑 でもまじで観やすいと思うな。
あの2階3階のBOX席も貴族気分が味わえて楽しい!
難点は、あまりにも観劇後のアフターがしづらいこと!これに尽きる。
周囲に飲食店がなさすぎるため、ソワレ後は友人と浜松町まで出てしまうことが多いです。
シアタークリエ
なんとも言えないあのコンパクトな規模感が「日比谷の芝居小屋」という感じで好きなんですよねぇ。足を踏み入れるとホッとします!
客席前方はだいぶ傾斜がゆるいぶん前の人の頭がかぶってしまうは正直あるあるなんですが、劇場自体が小さめな分とにかく臨場感が味わえるので、そこはいったん帳消しになっちゃうかも。
正直ロビーはかなり狭い方なのでめちゃくちゃ過ごしやすいかと言われると難しい点はありますが、トータルで「劇場に舞台を観に行ったぞ!」の充実感がしっかりと湧く劇場。
あの大きさだけどトイレの数はしっかりあって、導線にも無駄がなくて流石!の気持ち。
なんだろうなぁ、不思議なくらいあたたかみのある空間で、出かけていくと心が豊かになる場所です。
クリエ係員のお姉さん方が皆さん丁寧で「プロ」の空気を醸し出しているので、余計にそう思うのかもしれない。
②1,000人以上部門
日生劇場
今回挙げた中では行った回数は正直全然少ない劇場なのですが、もう大好き。
なんといっても、あのロビーの贅沢な空間の使い方!あんなにスペースがそこらじゅうに余ってる劇場、他に見たことない。
あの感じ、今もう東京には他にないよねぇ……と思います。たのむから建て替えとか無しで……あのままでいてぇ!涙
とにかく驚くほどにゆったりしていて、ロビーがオタクですし詰め、みたいな状況には絶対にならない。
小さな螺旋階段や短いエスカレーターがちょこちょことあり、移動の効率はむしろ悪い設計になっていると思うんだけど、それが逆にリズムを生んでいて心地よいというか*1。
劇場客席内もとにかく装飾が凝っていて。
波打つようなカーブを描いた天井の意匠、あたたかみのあるピンク系のモザイクタイルの内装。
まさに”別世界”に来た感覚をいっぱい提供してくれる、おとぎ話の中みたいな空間だなぁと行くたびに思います。心が喜ぶ場所。
東京国際フォーラム ホールC
ここもなんかトータルで「楽しかった!」の思い出しかない場所なんだよなぁ!
舞台専用に作られているわけじゃないので純然たる劇場とはちょっと違うのかもしれませんが、フォーラムC大好きです。
そもそも国際フォーラムのガラス棟が場所として?建築として?好きです。
広々としていて圧迫感がなくて、ガラスメインの意匠はとても都会的だけど過剰に冷たいわけでもなく、東京のいい部分が詰まっているような……うまくいえない!
前方席の記憶を失ってるんですが(2019年以来しばらく座って無くて)、1階の後ろの方が特にかなり観やすい気がします。
座席間隔も比較的広い方かなと思います。ゆったり座れるイメージがある。
なので後ろの方に座ると余計にホッとして落ち着いてしまう。笑
あの両サイドから謎に張り出した2階席の前方部分もすごく好きです。見やすすぎる。
あとは音の響きのスケールが大きいところが好きだなぁ。音が空間中に満ちる感じがする。
梅田芸術劇場 メインホール
やっぱり梅芸メインホール、大好き!!!
遠征が前提になるので余計にそう感じるのかもしれないですが、ここも「劇場に来たぞー!」と心の底から思える場所。
基本ウキウキした遠征テンションで到着していることは否めないですが。笑
観劇のための”贅沢な”場所、という感じがすごくします。
ロビーも吹き抜けで、天井がぐんと高いのがいいよねー!!!
梅芸メインホールに来ると、どの席からもまずはあの煌めくシャンデリアをほけ~と眺めちゃいます。
今新しく劇場が作られてもあんな装飾はまず設置されないだろうなぁと思う……。
あとあのゴージャスな雰囲気は、東京じゃなくて大阪の劇場ならでは、という気もする。
そしてなにより1階席、ものすごく観やすい気がするんですけどどうですか……?
同じようなつくりの帝劇よりも舞台を近く感じるというか。傾斜は梅芸のほうがやや強いように思うんだけど、気のせいかしら。
舞台に向かって客席がゆるやかに湾曲しているのも見やすさのポイントだと思っています。
あとは新大阪からの遠征民の場合、新大阪から地下鉄御堂筋線「中津駅」まで一本で行けるのも大好き。シンプルにめちゃ近。
梅田の巨大なゴチャゴチャ空間を通らずに劇場に直アタックできて楽ちんすぎます。
あまりにも近いので、カテコ終わりから20分で新大阪駅の新幹線ホームに着くことが可能(実際、過去にやったことがあります)。
そして私にとっての大阪遠征の大半が梅芸のため、それ以外の大阪中心部にめっちゃ弱いという結果になっている……。笑
③番外編(?):博多座
博多座、大好き~~!!!
仮に就職で上京してなくて舞台オタクになる道が、もしも私にあったなら……博多座通い放題生活を送っていたのかもしれない。
福岡に住んでいる頃は舞台観劇趣味はまったくなかったので、1回しか行ったことがありませんでした。
在住当時のイメージは「ミス・サイゴンでヘリコプターのセットが出せる劇場である」ということ(なんかこのポイントがめっちゃ推されてたんですよねCMとかでも。笑)
なのでれっきとした舞台オタクとして初めて博多座に行ったのは実はものすごく最近で、なんと2023年1月のエリザベートがデビュー戦。
その後、千と千尋→モーツァルト!と”観劇帰省”をしているんですが、
本当~~~に!楽しいよね博多座!!!
地元を離れてから感じることなんですが、なんかこう……やっぱり日本の中でもだいぶ南側に位置するから?祭り好きだから?
福岡って、土地そのもののテンションが高いよね???陽キャっていうかなんていうか……基本トーンがやかましいっていうか……
暮らしてる頃は感じなかったんですがそのあたりの空気感が、関東とは明らかに違う。どうしたってテンション高くて人懐っこい。オープンマインドだなと思う。
その文脈をめちゃくちゃに感じる劇場で、毎日祭りでもやってるんかいな?と思うあの売店ゾーンの賑やかさ、意味わかんなくてわらっちゃいます。劇場だっつの。笑
しかもさ、売ってるものがとにかく全部美味しいんだよ!!!
県内あちこちからお店が出店しに来ていて、多種多様なグルメが味わえます(※劇場のはなしをしています)。
毎回売ってるわけではなくて催事扱い?っぽいんですが、今年の2回の観劇どちらでも買ったここのフルーツデニッシュが、ちょ~~~!美味しかった。
お店のサイトはなくてインスタだけっぽいので紹介記事を貼ったのですが、もし出会ったら是非食べてみて欲しいです!
ukihalove.jp
エリザで帰省したとき、一緒に行った姉は「せっかく食べれるならチャレンジしてみたい!」といって幕間にカレーを食べていた。美味しかったらしいです。笑
帝劇演目も博多座に行くと休憩が+5分長くなるのですが、あれってグルメ配慮でしょうか……?笑
劇場公式がとにかく「お客さんを楽しませる」ことに貪欲なんだなぁと思います。
例えばアクスタと背景どっちにもピントをあわせて撮れる撮影スポットをわざわざ用意してくれたり、その楽しげなおもてなしの空気が、すごく好きです。
初めて行った友人が皆んな口を揃えて「博多座楽しかったー!」って言うのを聞くと、こちらまで勝手に嬉しくなってニンマリしちゃう。
全国ツアーのラインナップに博多座が入っていたら、是非一度遠征を検討してみてほしいです。
観やすさに関してですが、帝劇演目を博多座で観るととにかく「ちっかぁ!!!」ってなります。近い近い。迫力がすごい。
舞台上のあれこれがすぐそこの出来事すぎてビビる。
なんかどこに座っても「楽しかった~!」の思い出しかない……ので、見え方については全く知見がないんですが笑、
1階は歌舞伎が上演される劇場あるあるの傾斜のゆるさは致し方ない部分があるかも。
2-3階は角度がかなり急についててだいぶ観やすい作りになっています。
あと椅子も大好き。背もたれ部分に腰をサポートするようなふくらみが設けられてるのですが、これがとても腰に優しくものすごく座りやすい!
そしてなんといっても音の響き~!
見え方や音の聞こえ方の特性に関しては、先日公式アカウントが詳細な解説投稿をしてくれていたので貼っておきます。これ読めて嬉しかったな。
博多座でミュージカルを上演する際、「舞台と客席が近い!」「音が響く!」というお声をたくさんいただきますので、博多座の劇場特性ともに少し深掘りして解説してみます。ちょっと長いですがぜひご覧ください🙇
— 博多座 (@hakatazatheater) November 3, 2024
結論から申しますと、博多座が「歌舞伎」を上演することが大きな理由です。… pic.twitter.com/nffARbI9W2
学生時代、博多座のすぐ近くでアルバイトをしていたことがあり、バイトに行くたびにこの前をバスで通過していたな~って、博多座に来るといつも思い出します。
私にとっては生活している街の風景の一部だったから。福岡から離れて暮らしている今出かけていくと、なんだか色々と感慨深くもあって。
今は地元を離れているけど、今の自分と学生時代の自分が間違いなく地続きなんだと感じる場所にもなっています。
博多座には基本親と一緒に観劇に行くのですが、地元民ゆえ天神から博多座までは歩いてしまうことが多く、川を渡りながら感想を述べ合うのも楽しいです。
天神からは歩ける距離なので、天気や気候がよければお散歩がてらのんびり歩くのも全然おすすめ。
公共交通機関で天神から行くんやったら西鉄バスが便利よ。でも乗り場調べるのがたぶん難しいっていうか、めんどいんよね。地下鉄でもいいっちゃけど、ひと駅しかないけんね。
博多駅からだったら普通に地下鉄でいいと思います。笑
余談として、それまであまり舞台を観に行く習慣のなかった母を2023年の博多座エリザに誘って連れて行ったんですが、結果として母のエリザとの出会いは「2023年博多座・花芳回」になってしまいました(もちろんルキーニはまりおくん)。
結果、母もエリザベートが大好きになりました。この間一緒にモーツァルト!を観に行ったんですが、クンツェ&リーヴァイだったので、なぜか最終的に帰宅後は二人でずっとエリザの話をしていた。笑
最初に花芳エリザを見せてしまうなんて、我ながら親孝行が過ぎるなぁ!……そしてその組み合わせは二度と観られないんだけども!涙
早くまた博多座でエリザが観たいな。
あといつかりょうがくんに博多座に連れて行ってほしいな~!という夢もあります。博多座で観る推しは、格別やけんね~!!!叶わないかな~!
以上、あなぐまアドベントカレンダー2024の14記事目「好きな劇場・思い入れのある劇場」についてでした。
明日更新予定のお題は「観劇する演目の選び方」です。お楽しみに!