今回のお題は「現地に行く or 行かない(=我慢する)の境界の決め方」です。
境界がばちっと定められているかというと難しいんですが、自分がどんな軸で判断しているのかを改めて言語化してみようと思います。
目次
- 最重要ポイント:「後悔しない」こと
- A.舞台オタクとしての私
- B.若手俳優オタクとしての私
- どちらの立場でも共通する大切なこと:「人と比べない」
- 後悔しないラインは不変ではない
- まとめ
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最重要ポイント:「後悔しない」こと
私の場合、舞台オタクとしての人格と若手俳優オタクとしての人格が併存しており、その両者で若干行動基準が異なるところがあってややこしいのですが、
いずれにしても「より後悔しないほう」をとにかく選択しています。
お金の事情的にも、オタクとしての自分の観たい気持ちとしても、とにかく後悔しないほう。
「今これを観なかったら一生後悔する!」の確信もあると同時に、
「このお金の払い方をすると後悔するかも」とかもあるじゃないですか。
だからいつも、なんとなくで決めない、もしなにか迷ったら考え抜いた上で決めきる、というのをすごーく重要視しているように思います。
後悔しないためになんでも行っておけばいいって話ではなく、お金の使い方としての是非の判断も、やはりちゃんと頭の中に入れておくのが後々効いてくる……といったらいいでしょうか。
- 今の自分が現地に足を運んで、その目で観たいと思うものは何 / 誰?
- お金の使い方として絶対に後悔しないものは何 / 誰?
……みたいな、考えても答えのでなさそうな問いに本気で取り組む、それしかないという身も蓋もない結論。笑
そう、ほんとうにこの答え、出ないがち。
出ないんだけど、それでも決めないといけないので……!
なのでどちらかというと「なんとなくではなく、自分でちゃんと考えて判断した・選択した」という納得感を生むことが大事なのかもしれません。
この「後悔しない選択をする」ことに私はおそらく私は筋金入りで謎に執着があり、
中学の卒業文集だかなにかに自分のモットー・座右の銘的なものを書かなければならなかったとき、「やらない後悔よりやった後悔のほうがまし」って書いてるんですよ。15歳で。なんで?笑
当時なぜそう書くに至ったのか背景は一切覚えていないんですが、しかしこれ、実は今でも一切変わっていない考え方なので、私自身がものすごくそういう性質というのはあるのかもしれないです。
後悔したくなさ・自分の意志で決めたさが異常なタイプ。
A.舞台オタクとしての私
舞台は徹頭徹尾・儚いもの、生きものです。
そのため「どう考えてもこの組み合わせでこの脚本・演出は好きに決まっているから観たい」「再演があってもこのキャストで観られるのは最後かもしれない」「前作が本当に好きだったから二作目も生で観ておきたい」とか、そのあたりの気持ちが湧いてくることが多いです。
再演される保証なんて当然ないし、されたとてキャストが全員続投にはまずならない。
そのため、これはどうしても観たい……!と思ったら、なんとか都合をつけて後ろのほうの安い席でいいから!という気持ちで私は自分を客席にねじ込みがち。
去年の話ですがこれをやっといてよかったなと思ったのは「千と千尋の神隠し」でした。
2022年の初演時はスルーしてしまったんですが、やっぱり観ておけばよかったなと後悔→2023年夏の御園座上演のお知らせを知り、これは行っておかねばならない気がする!と日帰り遠征を決意。
なぜなら三浦宏規くんのハクをどうしても観ておきたかったんですよね。
愛する華ちゃんがリンを演じるご縁もあって無事に夏の御園座で観劇が叶ったのですが(大雨影響で新幹線大遅延→開演に20分間に合わずというトラブルはあったものの)、
2024年のせんちひ再演での三浦ハクは、蓋を開けてみたら「ロンドン公演のみ」の登板だったため、本当にあのとき行く決断をしておいてよかったな……となりました。
こんな感じで本当に”二度と観られない”ものが当たり前にたくさんあるのが観劇趣味だったりするので、
舞台オタクとしての自分の勘が「これは観ておいたほうが良い気がする!」と叫んでいるときは、なるべく無視はしたくない。。可能な範囲でそれに従うようにしています。
B.若手俳優オタクとしての私
つぎに、誰か特定のキャストのファンとしての場合。
私の場合、どうしても「推しの仕事→いったん”行く”前提で考えてみてしまう」みたいな部分が明確にある。それを実際に行動に移すかはおいておいても!
とはいっても全部を追えるわけは全く無いので、お仕事のラインナップを眺めたときに「行かないと本当に後悔するものは何なのか」をなるべく見極めるようにしています。
誰かのことを熱心に追っていると、謎なくらいの短期間に演目や現場が立て込むこともあると思うんですけど(私は今年の夏~秋に明確にあった)、
その結果としてありえん詰め込みスケジュールが完成してしまいそうなとき、
本当に「現地にどうしても行きたい!行かなきゃ嘘だ!」という純粋な気持ちがあるかどうか?を真剣に考えています。
極端な言い方をすれば、自分にとってその価値が本当にあるのか?を、とことん追求してるかも。
とはいえ、正直観てみないとわからない部分がでかい、ってのも大きいけどね!これが一番むずかしかったりもするよね!!笑
幸いにして過去のサンプルデータになりうる情報が自分の中にあるような場合は、このAとBなら確実に自分の好みはAだから、Bは減らしておこう……とか、バランスをとる選択をしています。
あとはシンプルに社会人なので、平日現場には有給や早退が必要です。
責任ある社会人でいたい気持ちも人並みにあるため、演目A・イベントBが連日重なって「流石にこのスケジュールは無理だろう!」と思ったら、どっちかのことは潔く諦めています。だってほんと、無理なもんは無理よ。そんな毎週火曜日にばかりイベントを当てられましてもー!!!笑
あとややこしいのが、私の場合は自分の中に「舞台オタクの自分 VS 若手俳優オタクの自分」の図式が生まれてしまう瞬間があること。笑
その両者が観たいものが重なっているとは限らないので……!*1
なのでどんなに舞台オタクの自分が「これは逃せないぞ!」と思っている演目があったとしても、
若手俳優オタクの自分のほうですでにリソースを使ってしまってるタイミングであれば、やっぱり諦めざるを得なかったりするわけです。
これももう、判断していくしかない。両者がぶつかったときは、自分の中で真剣勝負をして決めていくしかない、をやっています。笑
どちらの立場でも共通する大切なこと:「人と比べない」
いずれにせよ、何かを決めていくときにポイントになるのが、とにかく軸を「自分」に置くことだと思っています。
特に、誰か特定の人のファンの立場として「行かない」判断をするときは、むやみに人=同担と比べないのもすごく大事。
だってそれ、ほんと意味がないもん!
あくまでも自分と推しとは「(n=1としての)1対1」*2であると捉えるのが、私の場合は一番健康に良いです。
ここに関しては、かかりうるストレスを極限まで減らしたいという明確な意図があるゆえ、いわゆる同担と呼ばれる立場の人との付き合いはごく少数、本当に気兼ねなく付き合える人だけに留める、というのを今も昔も変わらずシビアに自分に課しています。
周囲の人と”比べやすい”環境を作らないのもひとつの生存戦略だし、行く / 行かないの判断をなるべくシンプルにできるポイントなのかなと思う。
周りが行くから行かないといけない気持ちになる、というのもわかるんだけど(オタクってそういう生き物)、だからって自分側の都合がドラスティックに変えられるもんでもなかなかないので、無理なものは無理、と諦めて比べない……というか、いっそのこと「同担のSNSは目に入れない」くらいが一番楽ですよ本当に。まじで。
後悔しないラインは不変ではない
そして「後悔しない」ラインはおそらく不変のものではなく、状況によって刻々と変化しうるものでもあります。
その時の最新状況で常に真剣勝負・ジャッジをしていくしかないな……という感覚です。
たとえば実際のところ、2024年のわたしは明確に若手俳優オタクとしての自分を優先すると決めていたので、
舞台オタクとしての自我はいったん脇に置きつつ、自分が観たいと思う「人」の仕事をピンポイントで存分に追いかけていました。
この背景としては、ここ数年の間に観たい人がどんどんと増えた結果、取捨選択を迫られる機会があまりに多くなってしまいなかなかにしんどかったので、自分の行動原理をシンプルにしたくて。
結果、今年はすごく楽になった部分もあるし、一方でものすごく観たかったけど機会を得られなかった演目もどうしても複数生まれてはしまいました。
でも当然リソースってお金も時間も有限なので、今年に関してはこの判断をしていてよかったなぁと思う。
この最適解は常に変動しうるので、来年は来年でまた別な真剣勝負を新たに挑むことになるのだと思います!
どうしたってこの先も「好きな人・観たいもの」が多すぎる人生であることには間違いないので。笑
まとめ
色々と書き散らしましたが、私のケースについてまとめると、
- 行く / 行かないの境界としてある意味不変の基準のようなものは決められないため、都度「後悔しないかどうか」で判断する
- その後悔には、単に自分が観たいという気持ちの話だけでなく、お金の使い方として後悔しないか?という点を含む
- 現地に行くか行かないかは答えの出ない問いになりがちだが、考えるときは自分との真剣勝負で逃げずに正面からちゃんと考える
- ちゃんと考えて決めた、という経緯があることにより、自分の最終的な判断に納得感が生まれる
- 決めた後の話はむやみに引きずらない・人と比べない
- 自分が行けない現場に行っている人がいるのは当たり前なので、比べない。見て落ち込むなら見ない
という感じでしょうか。
あとは最後にゴリラ的腕力の解決ですが、自分の置かれている環境的に時間やお金の都合がどうにもつけづらい、というときは、その環境側を変えてしまうという手も!?
私は実際に過去それをやったことがあります(=※転職しました)。
以上、あなぐまアドベントカレンダー2024の5記事目「現地に行く or 行かない(=我慢する)の境界の決め方」についてでした。
明日更新予定のお題は「FCに入ろうと思う基準」です。お楽しみに!