こたえなんていらないさ

舞台オタクの観劇感想その他もろもろブログです。

ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」ロミジュリ2019 全体の感想その3(マーキューシオについて他)

いつまでヴェローナにおるんじゃ!でしたが、ロミジュリ記事もこれでラストです。

最後なのでまりおくんが演じたマーキューシオについて好きなだけ書きます!
そうなの、マキュといいつつ、ダブルキャストに応援している人がいた場合の宿命で、一人の話しかできません…ごめんなさい…!
とはいえ、おおよそ言いたいことは初日に言い切っている気もしており。いやーちゃんと書いておいた過去のわたしえらい。今の私が褒めてつかわす。
anagmaram.hatenablog.com
この初日後のエントリー同様、”冷静さのかけらもない”スタイルで、ひたすら言いたいことを言います!ひらきなおる!
なのでめちゃくちゃ頭のわるい文章になるしすげえ長いし、構成とかまともに整えずに叫び倒します。ゆるして。ごく真面目な感想については「ロミジュリ」カテゴリですでに数件書いてあるので、よろしければそちらの方をお読みくださいね!(という長い言い訳を置いて走り去る)



まりおくんのマーキューシオ………世界一かっこよかったです!!!
わたしが言いたいことはそれだ!!!
(アッこの記事、ほんとそういうやつなんで!ずっとこうですよ!という予防線)

いや~なんだろう。なんだろうねあのかっこよさ。いやそりゃ、いつもかっこいんだけども…表現のすべてが、とにかく好きすぎました。。なんかもはやどうしたらいいかわからなくって、見に行く度に「世界一かっこよかった!!!」ってツイッターで叫んでいましたね。

▼その様子(ごく一部です)

  • 2月24日(Wキャスト初日)

  • 3月2日(東京公演中盤)

  • 3月10日(東京千秋楽)

  • 4月13日(大阪前楽)


…いや、いくらなんでも言いすぎじゃない?笑
ツイッター検索したら本当に毎回言ってて、自分のブレなさに笑ってしまった。

見たことのないジャンルの推しを見られることの喜びであったり、立っている場の大きさへの感動であったり、いろんなことが幸せすぎて、観劇している期間しにそうになっていました。多幸死。そんな日本語はねえ!
以下、曲/場ごとに区切って好きなだけしゃべります。

◆一幕第1場「ヴェローナ

この冒頭のヴェローナの表情だけでもう!心臓をわしづかみにされるような思いがしてました。初日のあの高揚感を思い出すと今でも動悸がしてきそう!(おちついて)

冒頭にいきなりたくさん出てくると思ってなかったので、本当にびっくりしたんですよね…。このくだりもすでに初日後に書いたね。うん、でもほんと、心の準備できてねえ!ってなった。
身にまとう空気が鋭く尖っていて、何かあったら爆発してしまいそうな危うさがあって。ギラついた目つきと、口元に湛えられた不敵な笑み。
なんだけれど、決して悪くはなりきれないというか、本質的な「悪」の気配はやはり持ち合わせていなくて、心根が優しくていいヤツなことが、透けて見えてしまうといいますか!!!ハー!!!好きすぎてどこかへ走り出してしまう!!!

ベンヴォーリオと二人での「たとえ軍隊が止めに入ったとしても」のところ、体のキレが大好きで~!腕を曲げてガッ!肩のあたりに構えて、足をダンッと勢いよく踏みしめる一連の動きが!ア~がっごいい~!涙
下手端で歌う「傷つけ血を流し 時に命を落とす」は、手のひらを自分の手に握ったナイフで切り裂くんだけど、そこからぼたぼたと流れ落ちる血をただ見つめているだけの時と、それを舐め取っている時とがありまして…どっちも好きだったな…

ヴェローナでのマキュは基本的にずっとティボルトと対峙してるので、その二人のやり取りも見どころのひとつでした!
舞台中央の後方から、両家の若者の間を縫って飛び出してくる二人、低い体勢で蹴りを入れるティボルトを、マーキューシオが挑発的な仕草で跳んでかわしたり。今回ティボルトのお二人どちらも背が高くてガタイがいいので、マキュ(というかまりおくん)の線の細さが際立ったりもしてア~!でした。
あとはなんといっても、上手側での二人のアクロバットですよね!あそこ、ふたりとも体にかなりな負担がかかりそうでドキドキしたりもしたんですが、なんかすごいことやってるよね…?
マーキューシオは倒立の状態から足首を掴まれて、ナイフを振りかざしながら反対側に起き上がる…的な。支える側のティボルトは腰を反らせるから、どっちかっていうとティボルトの方が大変なのかな!?縦に体が反転するので本当にびっくりしたし迫力がすごい。初日は驚いて本気で息を呑んでしまったほどでした。


この「ヴェローナ」は、公演が進むにつれて、表情が変わっていったな、と大きく感じた場面のひとつでした。
東京公演の後半は、すごく怒りの感情が強くって。口元からも笑みが消えて、ずっとイライラしてるというか、身のうちに燃えたぎるものをむりやり抑え込んでるような印象だったんですよね。例えるならば青白い炎みたいな感じ。
なんだけど、梅芸で私が観た最後の2公演(4月12日マチネと4月13日ソワレ、大坂前楽*1)は、東京公演の序盤で見た形に近いというか、不敵そうな「笑み」を常に浮かべてるマーキューシオに戻ってました。

これは超~~~!勝手な私の持論なんですけど、公演の最終盤に、まりおくんの本質が色濃く出てくるように感じることがある、ような気がする。ほんとにごく個人的な感覚ですけどね!
演じてきた役の集大成がラスト数公演にぎゅっと集約されるのは、ごく当たり前のことだとは思うのですけど。まりおくんの場合は、そこに本人が持っている性質が投影されるような気がして。いやこれ、言われて嬉しいことかわからないけど。
なんていうか、彼が持っている本質的な「人のよさ」が、最終的に表出されてくるように思えるんですよね。全く同じ感覚をつはもので抱いていたのを思い出しまして。
4月12日と13日に梅芸で見てて、あぁ、これがまりおくんが最終的にマーキューシオとしてたどり着いた答えなんだなと思ってみてると、なんともいえず感慨深いものがありました。
だって、マーキューシオ、やっぱりすごく、いいヤツだったもの…!(という話は一番最後にまたします)

◆一幕第2場「憎しみ」

この曲がそもそも好き!大好き~!夫人ふたりの歌声が素晴らしい~!
キャピュレット夫人とモンタギュー夫人と死の3人で腕の動きが揃う振り付けも大好き!
…と言いつつ、どうしても下手側の3人ばかりを見てしまった私だったのですが…ナイフで遊ぶマーキューシオ、けっこう回によって表情が違ってたりもして、目が離せなかったんです。
モンタギュー夫人に咎めるような眼差しをされて、ベンヴォーリオと顔を見合わせて慇懃に礼をする仕草とか、でもその直後に手に隠し持っていたナイフをぶらんと顔の前にぶら下げて、全く悪びれてない様子だとか…とにかくその全てを見ていたかったので見ました(報告)
ベンヴォーリオに「お前もうやめとけよ」って感じでたしなめられて首をすくめ、持っていたナイフを渡す…と見せかけてポケットからまだ次々にナイフを取り出す、その悪ーい悪戯っぽさに満ちた表情とか。とにかくつぶさに見てました。
なんであんなに、一挙手一投足を、見ていたくなってしまうんだろうな…(という答えのでない自問自答をしてしまった)

◆一幕第6場 ヴェローナ市街「世界の王」

…ここはもうさんざん書き倒したので!世界の王については自分の過去エントリーに譲る!笑
といいつつ、振り付けの話があんまりできてなかったな。
えっとねぇ、「朝から夜まで」の時計の針→両手を重ねて顔の横に添える”おやすみ”ポーズの、一連の動きが大好き!
「生きてる今感じ愛し合いたい」で肩を抱いて左右に一歩ずつステップを踏むところも好き!
っていうかそもそもここ、マーキューシオがセンターですもんね~!!!(大興奮)
あと「Hoo!」って脚を蹴り上げるときの、あの高さが大好き~!…もう、こんなん言ってたら全部じゃん!ってなりますね。全部好きです。

世界の王は、とにかく歌って踊っているまりおくん自身が本当に心底楽しそうで、マーキューシオとして体中に弾けんばかりの充実感をたたえていたので、見ていて客席での幸福度がMAXになってました。
だって、ロミジュリに出ると知って一番最初に思い浮かんだのが「世界の王を歌っている姿が見られる!?」だったから。…うん、この話ももう何回した?って感じなので以降割愛します。見届けられて悔いはないぜ!

◆一幕第6場 ヴェローナ市街「マブの女王」

ソ、ソロがあった~!って初日に泡を吹いたポイントでした。ソロがあったよ~!涙
しかもなんだその難しそうな旋律は!??音取るの大変すぎない!?ってなって二度びっくり、でもそんな複雑な音程にもかかわらず一切の不安がなく聞けて何よりそこに大感動で三度びっくりしました!ウウ~!
お正月にミニピアノを買って練習したと言っていたので…その甲斐がありまくったね…ってなりました。
本人曰く「音を取るのは得意な方みたいなんだけど、その分なんとなくで歌っちゃうことがあってよくないなと思い、楽譜どおりにちゃんと音をとろう」と意識したそうで。
そのためにミニピアノを買ったんだけど、ピアノの経験がないから鍵盤のドの位置がわからず、「どこがドですか?」と分かる人に教わって鍵盤に「ド」って書いて練習した…というエピソードが大好きなので、ここにも書きました*2
どこがドですか?が、あまりにも好きでしてね…そうやって自分ができる努力を愚直に重ねていくからこそ、その素直さがあるからこそ、成長していけるんだよね!涙
…話がそれましたね。

「マスクつければわからないさ」の高音の張り上げ方には、感動のあまりなんかもう「うわぁ~!!!涙」ってなりました。
聞かせどころと言わんばかりにぐわっと一気に声量を上げてみせるのが、めちゃくちゃにかっこよくて~!まりおくんの声、ハリとなんともいえない透明感があって、好き…。

歌、またうまくなっていたね。。進化が止まらないね。。ミュージカル歌唱という観点からどう評価されるものなのかは私には判断できないんだけれど、にしたって確実にまたレベルアップしていたし、なにより声量もちゃんとあったと思うし!
今後の伸びしろも感じられたのが、すごく嬉しいところだったな…。

◆一幕第7場 舞踏会

仮面舞踏会!!!好きすぎる!!!ここ、衣装もかっこいいんですよね~!キャピュレット家側に潜入しているのでモンタギューの3人も唯一赤を基調とした衣装で!
なんというか…マーキューシオのヤカラ感が全面に出ていて本当にさいこうだった。

このシーンはベンヴォーリオがりょんくんかたつなりくんかで、けっこう印象が変わるポイントでもありました。
特に、たつなりくんの時に溢れ出るふたりの「悪友」感ね。笑 もうね、過去になんていうか身体感覚を共にしたことのある人たち同士*3だから、そうなるのも当然だと思うの…全てにおいて阿吽の呼吸なんですよね…
ティボルトにお辞儀をした後に、バレずに済んで二人で「セーーフ!」って手の動きやったりしてる回もありましたよね。とにかく、やんちゃなんだよ…揃うと悪ガキなんだよぉ!


そして仮面舞踏会はなんといっても、ダンスをしながらキャピュレットの女の子を口説いて捨てる仕草、その一部始終がさいっこうでしたね!
不意に顔に手を添える仕草がイケメンの仕業だった。残酷なまでにその気にさせて、本当に捨てていた!
目の前の女の子を陥落させたと見るや、マキュはケロっとして意気揚々とすぐに舞台セット上部に上がっていっちゃうんだけど(そして下手にいるベンヴォーリオと「そっちはどうだ?」「首尾は上々だぜ!」みたいなジェスチャーをし合っている)、捨てられた側の女の子は「待って!」って切なく手を差し伸べてて。でも気づいてもらえず「何なのよ…!」って感じでさみしげに膨れてるんですよね!それがすごく可愛くて!でもマーキューシオ、それを1ミリも見てない!笑
「最後は…捨てる」っていうマブの女王の歌詞どおりで最高だった。好きすぎて、もっとやって!ってなってた。(どんなアンコールだよ)

舞踏会のシーンは、会場を行き交う人波の中でかなりいろんな出来事が起きてるんですが、正直マーキューシオがどこにいるか見失わないように必死でした。
そのため公演序盤はどこでなにが起きてるか全然わからなくて…いつの間にかロミオとジュリエットが出会っていてびっくりしていた。いやお前、そこが主題だから!
パリス伯爵から逃げ惑うジュリエットがロミオを盾にして隠れようとしていたり、ティボルトに折に触れて手を差し伸べるのにことごとく袖にされるキャピュレット夫人がいたりするんですよね。注目する場所によって全然異なるものが見られるので、舞台を見る醍醐味を感じるシーンでもありました!

◆一幕第10場「綺麗は汚い」

まずは出だしですよね。これもまた、たつなりベンヴォーリオとの組み合わせでの日替わりに笑ってたな…。語弊がありますが、あのふたり、まるで男子小学生のような瞬間がある。好き。笑
せっかくだから覚えてて特に笑ったやつ書いておこ!

  • 3月10日 東京千秋楽

ベ「おい、アーケードにUFO出現だってよ!?」
マ「あぁ?何いってんだ、バカだなお前そんなことあるわけないだろ」
ベ「はぁー!?…バカって言ったヤツがバカなんだし!?」
マ「…デュクシ!(って言いながらベンヴォーリオに手をぶっ刺す)」

…いや、デュクシって!笑 バカっていったヤツがバカ!って理論…やっぱり男子小学生だよ~!!!笑

刈谷公演のたつなりベンヴォーリオの「バーリアー!からの、かーりやー!」も不意打ちすぎて笑ってしまった。ここの日替わりを考えていたのはたつなりくんだったみたいです。ていうか日替わりにしなくていいところを自主的に日替わりにしてたっぽいです。笑
刈谷トークショーで「始まる前、受けるかなぁ大丈夫かなって心配そうにしてたので、今日のお客さんが笑ってくださってよかったなと思いました」ってまりおくんにバラされてたもんね。可愛いかよ~!

「綺麗は汚い」は、振り付けがめちゃくちゃ可愛いんですよね!でも惜しいことにマーキューシオだけは、それを踊らないんだよなぁ~!
個人的にこの曲で特筆すべきはりょんくんのベンヴォーリオでしたね!「どんな綺麗な女の子でも♪」で、両ほほを指差して首をかしげる振り付けがとくにキュートなんですが、ここを踊ってるとき、もはや愛くるしいって感じでやばかった。だって満面の笑みなんだよ!
あんなんやられたらファンだったら卒倒してしまう!ってなる可愛さだった。マーキューシオでも見てみたかったな~!

◆第二幕1場「街に噂が」

一幕から、ガラリを印象を変えて始まる二幕…。
このときのマーキューシオは、まだ怒りよりも動揺が強いように見えていました。二人の結婚を噂で知っただけの段階だから、ロミオ自身の口から真相を聞かないことには、まだ本当のことはわからない、と思っていたように見える。
なんだけれど、実際に向き合って問い詰めたロミオから返ってくる答えは、きっとマーキューシオが思っていたものとは違っていて。
信じていた親友が、突然すぎる心変わりをした事実を突きつけられてしまうことになる。
「本当ならば もう友達じゃない」って言い切る時の表情は「なんでなんだよ」って、怒りと悲しみがないまぜになった表情で。
その後ロミオに詰め寄る時の「じゃあ自分の喉を刺すんだ」の高音に詰まっている苦しさ。

マーキューシオは、悲しかったし、裏切られた気持ちになったんだろうな…と思う。なんの前触れもなく、敵でしかないキャピュレットの一人娘と結婚するなんて、せめて一言なにか事前に知らせてくれても良かったよな?って絶対に思うよね。
ジュリエットに出会う前のロミオにとっては、一番失いたくないものが「友」であったことが「僕は怖い」の歌詞からわかるなと思っているんですが、それはそのままマーキューシオにも当てはまることだったと思うんですよね。
「もう終わりだ!」って叫んで駆け去っていくマーキューシオ。いきなり突きつけられた理解を超えた現実に、どう折り合いをつけていいのか、わからなくなってしまったんだろうなって思う。
そして、動揺していた彼の内面はそのまま怒りへと収束していく。

◆二幕第3場「決闘」

上手側の舞台セット上部にいるマーキューシオ。なんというか…ものすごいお顔をしていましたね…
ここ、ティボルトに対して「うるせえ!」って怒鳴っていた演技が「しぃー…」って人差し指を立てる演技に途中から変わりましたよね。断然後者のほうが好きでした!
「実のおばとあやしいとかァー!?」って言われたティボルトが同じように「うるせえ!」って怒鳴るので、そことの対比で変更になったのかな?と思ってみてました。

からの、「そんなことより、自分の心配したほうがいいぜ」の顔よ…。あれ、ご覧になりました…?殺気が宿ってるものすごい目つき。あんなお顔今まで見たことなかったよね。。
そのすぐ直後に、勢いよくセット上から飛び降りるんですけど、あれざっくりバスケットゴールくらいの高さだったよね…?3メートル近い高さからジャンプするため、ひえ~足首気をつけて~!ってちょっとドキドキしてた。22回飛び降りたはずなのですが怪我がなくて本当によかった!


そこからの、自分を制御できなくなってしまっているマーキューシオは、見ていてとにかく心がひりひりしました。
もう舞台上で死んでやる!って思って演じてただろうなって思う。あれだけ感情を爆発させる役も珍しいので、一秒たりとも視線が外せませんでした。
ヴェローナ」と同じなんですけど、ロミオへの怒りが、東京千秋楽と大阪前楽で表現がやや変わったりもしてて。東京楽のあたりはやはり怒りの度合いが強くって、ロミオが止めに入ると「なんでお前が止めるんだよ」って顔をするの。あぁ?って噛み付くように食ってかかって、頭狂っちまったんだろ?って感じに、自分の頭を指さして手を広げて見せてる。
でも大阪前楽は、同じような動きをしていても、さらにその奥にある、彼の悲しさとか寂しさみたいなものが透けて見えた気がしました。そう思わせる繊細な表情の移り変わりも、間違いなくまりおくんの持ち味だと思います!


あとはやっぱり「臆病なのはお前だろ!」ってティボルトに言われた瞬間の顔ですよね…忘れられないよ…
露悪的なふるまいで隠していた繊細な内面が、一気に表に出てしまう瞬間っていうか。覆い隠していたものが剥がれ落ちて、むき出しになった心が鋭く悲鳴をあげているようだった。
あの一言が、マーキューシオを「死」の待つほうへ向かってぐっと押し出したというか…。あれがなければ、マキュは死ななかったんじゃないかな?って気がしたりもする。
あそこで度を失ったからこそ、真っ直ぐにナイフの切っ先が待ち受ける結末に向かって飛び込んでいっちゃったのかな…みたいな。
「ティボルト!…ぶち殺してやるよッ!」っていう叫び声も、説明できないほど好きです。。

◆二幕第3場「マーキューシオの死」

「マーキューシオの死」は特に公演後半になるにつれて、どんどん良くなっていったポイントだったと思いました。
「傷は泉ほど深くはないし、教会の門ほど広くもない」っていうセリフが好きすぎて息切れする…なんてシェイクスピア!!!(説明放棄すな)

なんかもう、ここは全編に渡ってまりおくんの面目躍如だと思うのですよ。

「謝るな、謝るのはガキだけだぜ」
「いいかロミオ。…ジュリエットを愛しぬけ」

このふたつのセリフに込められた、途方もない優しさと愛よ…!!!今書きながら思い出したらガチで涙が出ましたね!なんて慈愛に満ちた笑顔をするんだろうか。
うわーん、言語化できない。好きすぎる。もうDVD見てください…(あきらめんな)


ここ、マーキューシオが急に善人ぽくなって死んでいくことに、違和感を持たれてしまう可能性もあるシーンだと思うんですよ。なんだけど、それがまっじで一切ない!あの死に方に、必然性しかない!その事実があまりにも素晴らしい!涙
あんなふうにマーキューシオの今際の際を表現できるのはきっとまりおくんだけだよ~!良さとか魅力が詰まって炸裂してたシーンだったよ~!ってなって転がり苦しみました。
ほんと、いい表現をなさいますでしょ…?ってなってしまい…。ファンからすると「わかる、これは、あまりにもわかる」ってなる場面だったんですが、まりおくんを初めて見た人がどういうふうに感じたのか、感想がとても聞きたくなるシーンでした…。
あんな表現を見せてもらえるなんて、これがファン冥利に尽きるというやつか?となった。

パンフレットのまりおくんのページのリード文は「寂しさを漂わせて」なんです。マーキューシオという役を演じるにあたって導き出すキーワードが「寂しさ」な時点で、あまりにもまりおくんらしいなと思う。
そして今回の彼のアプローチは、稽古場で小池先生にも意外なくらいはまったそうで、「歌とかは勿論難しくでできないこともたくさんあったけど、演技に関しては自分が用意していったものがある程度そのまま通用したことが自信になったし嬉しかった」と後日言っていたのもめちゃくちゃに胸熱案件でした。*4
当たり前なんだけど、俳優って自分が持っているもの全てを武器にして、身一つで向かっていくお仕事なんだよなって。その上でまりおくんがマーキューシオという役を通じて見せてくれた表現は、やっぱり彼にしかできないものだったなぁとファンからは思いますし…感無量ってこういうときに使うべき言葉ですね。



振り返れば振り返るほど、まりおくんが今回ロミジュリに出てくれて本当によかったなぁと感じます。あ~2019上半期の本気ここだわ、と思ってアクセル全開にしたんですけど、その判断間違ってなかったです。
だってさ~カーテンコールであんな後半に出てくるだけでも胸がいっぱいになったよ。「えっまだ出てこない!?」って初日動揺したよ。それだけで泣いたわ。


大阪前楽のカテコで、「純粋にもっと上手くなりたいと思いました」って笑顔で挨拶をしているまりおくんを見て、言葉にならん感慨が溢れました。
新しい世界に打って出て、そこで今の自分ができる精一杯を魅せて。でもそれで終わらないで、上を目指したいと思ったことを、真っ直ぐに言葉にして表明してくれる。
そこで選ぶ言葉が「もっと上手くなりたい」っていう、ごく素直な内容であることも、なんかも~らしすぎて、あまりにも好き。
いや~~~、応援しがいありすぎませんか?ほんと泣ける。ありがとうしかねえ!!!

今回は2011年からトータルで200回を数えた記念の特別公演やカーテンコールがあったりもして、このタイミングでロミジュリを堪能できてすごく幸せでした!
そして公演のDVDですが、ネット予約もちろん可能ですのでご興味ある方はぜひ。12,000円とちょっとお値段はりますけれども!まりおくんはWhiteバージョンで見られるよ!わたしはロミジュリ好きすぎてどっちも買いました!
200回記念のキャスト総出演のスペシャルカーテンコールも、しっかりと収録予定だそうです。
romeo-juliette.com


久しぶりに1万字エントリーを書いてしまった。もはや今はくろステ上演期間なのに脳内でヴェローナに入り浸ってしまいましたが、書いてて楽しかったです!
グランドミュージカルの世界にいるまりおくんを、近い将来絶対に見たいなと願ってますし、次回ロミジュリが再演される時に、まりおくんのお名前がそこにあったら、本当に嬉しいです!

またいつか、ヴェローナに行けることを願って。

*1:Wキャストのためまりおくんにとっての楽はこの大阪前楽です

*2:ニコ生のまりおくんの番組「黒羽麻璃央の僕ん家おいでよ」の2019年2月回で出ていた話だったはず。

*3:ミュージカル「テニスの王子様」2ndシーズン 青学7代目でチームメイトだった同い年のふたりです!涙

*4:ニコ生「黒羽麻璃央の僕ん家おいでよ」2019年4月回