こたえなんていらないさ

舞台オタクの観劇感想その他もろもろブログです。

刀ミュ2部ライブ曲より、勝手に「このイントロが好きだ!」選手権(個人戦)

エンタメを深く愛する我々にとってはあまりにも明るい気持ちになりにくい今の状況。
…だったらセルフでなにか楽しいことを自分に供給してやる~!と思い、金曜の出勤中に思いついたのがコレです。
刀ミュの曲、ほんとうに全てが大好きなんですが、その中でも特に「このイントロに弱い…!」みたいな楽曲がいくつかあるので、アホみたいにニッチなテーマですが、いちど「好きなイントロ縛り」で記事を書いてみたいと思いつきました。
好き放題できるのがブログのいいところだよね!笑


選手権と書いたはいいものの、全曲好きすぎて順序を決められないので、順不同で喋ります。そしてわたしが勝手に好きなものを喋るだけなので、個人戦としました!笑(つまり、どこにも勝ち負けが存在しない戦いである。)
まとめるにあたっての前提はこんな感じです。
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  • キリがなさそうなので、①「10曲におさめる」②「本公演の曲に限る」というルールを科しました
  • トライアルから歌われている曲は、2016年の「阿津賀志山異聞」本公演に寄せて紹介しています
  • せっかくなのでiTunesの楽曲紹介を貼ってるのですが、試聴パートってサビあたりなので…肝心のイントロは聞けないです!うける!笑
  • 音源未販売の「葵咲本紀」は、音の構成要素を細かく聞き直せないので含めていません

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…では参ります!




◆エントリーNo.1「Love Story」(阿津賀志山異聞/2016年より)

Love Story

Love Story

わたしはピアノイントロにものすごく弱いという弱点を抱えているのですが、ほんとにも~~このLove Storyのイントロ、群を抜いてとくにだめなんですよね。どうしてなんだろう…。
実際の公演で思いがけずにかかった瞬間は、過去に漏れなく泣いてきている(らぶフェス2016、単騎2017、単騎2018)。
どことなく、和を感じさせるテイストがある気がするんですよね。でも音とってみたら音階はシ♭から始まる変ロ長調B dur/B Flat major)だったし、とくにヨナ抜きというわけでもなかった。なので、なぜここに「和」を感じるのかは自分でも不思議。

控えめに始まったピアノに乗って、しゃらららら…ときらやかに流れていくウインドチャイム。
そこからぐっと勢いをつけるように、ドラムと共に意志を持って力強く駆け上るピアノの「シ♭レミ♭ファラシ♭ド」の8音が、なんとも言えずドラマティックな展開で、すごく好きです。
ここで頂点にあがった「ド」の音を受けて、今後はHa…の刀剣男士のユニゾンがひとつ下の「シ♭」から降りてきて、美しい音の橋がかかっていく。
なんと表現したら良いか難しいのですが…物語性の強さが随一なイントロだなぁと思うのです。
”切なさ”がぎゅっと詰まった16小節。

◆エントリーNo.2「Get Your Dream」(幕末天狼傳/2016年より)

Get your Dream

Get your Dream

第一音はシンバルから。始まりを予感させる、小刻みにかき鳴らされるエレキギター
その中に突っ込んでくる、ギュイーーーーンと空気を前に思い切り引っ張るように鳴る二本目のギター。ここからはじまるソロが、このイントロの主役という感じがします。ものすごくかっこいい!
どうしても幕末天狼傳という作品の性質が脳裏によぎるからか、このイントロにはすごく「男気」みたいなものをビシバシと感じてしまうんですよね。。
捨て身とまではいかないけど、とにかく後ろを一切振り返らないでがむしゃらに飛び出していく、っていう雰囲気に満ちている気がして。…うん、作品への印象と切り離して語ることができてないな。笑
ドラムも最初から重ためにずっしり遠慮なく刻まれているし、Aメロ直前のイントロラストに刻まれる8音の勇ましさにも、なんというか”生きる戦い”に迷いなく突っ込んでいく姿を想起します。

◆エントリーNo.3「Can you guess what?」(三百年の子守唄/2017年より)

Can you guess what?

Can you guess what?

  • 刀剣男士 formation of 三百年
  • J-Pop
  • ¥255

ベースとドラムでじわじわと世界が開き、そこへ満を持して!といった形で華々しく入ってくるギターソロ。
かっこよさのベクトルが明確なタイプのイントロだなと思います。ある種、芝居がかっているとでも言いましょうか。
イントロなので「始まり」であることは当たり前なのですが、なんというか…「今からかっこいい何かが、来るぞ、来るぞ、……来たァ~!!!」みたいなベタな感じがして、そこがすごく好きなんです。笑
展開にいい意味でのわかりやすさが炸裂していて、イントロだけでもなんだかカタルシスがあるタイプの曲かなと。ライブ会場でかかったときのテンションの上がり方が半端ない。
らぶフェス2018の初日では、まさかまた聞けると思わなかったので、嬉しくなりすぎてものすごい勢いでペンライトを振りました。

◆エントリーNo.4「FLOWER」(つはものどもがゆめのあと/2017年より)

FLOWER

FLOWER

  • 刀剣男士 formation of つはもの
  • J-Pop
  • ¥255

改めて聞き直して気づいたのですが、わたしの中の「Love Story」愛の派生形でもある気がしました。ピアノイントロ+ウィンドチャイム!
サビのメロディをふんわりと優しく奏でるソロピアノに、徐々にギターとドラムが加勢して、そこから一気に明るくシンセが鳴り響いて。
イントロの18小節から伝わってくるテーマは「ただそこに在る優しさ」だなぁと思う。

うまくいえないんだけど、明るくてシンプルにメジャーコードなのに、奥に切なさがこみ上げてくるパターンのメロディがこの世にはあるように思っていて、わたしの中ではFLOWERもそこに属しています。
イントロ・サビと、ABメロで転調しているのもツボなんだよな~。(イントロの話じゃなくなっちゃったけど)。
あまりに好きすぎて、1年以上目覚ましのアラームに設定していたにもかかわらず、思いがけないタイミングでシャッフルで出会うとガチで涙ぐんでしまうイントロです。

◆エントリーNo.5「響きあって」(三百年の子守唄(再演)/2019年より)

響きあって

響きあって

  • 刀剣男士 formation of 三百年
  • J-Pop
  • ¥255

こちらもとてもドラマチックな展開がすごく好きなイントロです!
頭の一拍目をガツンと叩くベース・ドラム、そのブレスを艷やかに埋めるストリングス。
刀ミュ2部曲の中では実はめずらしいと思ってるんですが、ストリングスがとても目立つアレンジ。イントロの第一音から、ABメロ~サビにかけてもずっと弦の音が聞こえてくる。
ある意味でのわかりやすさを持っているところ、Can You Guess What?と似ているなと思ってて、そうなると1部のミュージカルパートのストーリーと2部はやはり密接にリンクしているというか…各作品を担う6振りのチームの色合いが、楽曲に反映されているんだろうな、という気が改めてします。
「Can you guess what?」と「響きあって」には、どちらにも真ん中をまっすぐに攻めてくる、王道のイントロ感があるように思えます。やっぱり、徳川だからかしら…!?

◆エントリーNo.6「Brand New Sky」(結びの響、始まりの音/2018年より)

Brand New Sky

Brand New Sky

  • 刀剣男士 team幕末 with巴形薙刀
  • J-Pop
  • ¥255

構成はごくごくシンプルなんですが、シンプルだからこその説得力がある気がしてる。
鍵盤で「シ♭ラファ」の3音が4回繰り返されることが柱になっていて、3回目からはそこに同じ音でのギターが重なり、ドラムスが加わる。
音の要素は本当にすごく少なくて、みんなのユニゾンで歌が始まる「Brand New Sky, Go to the Space」までにはたった4小節しかないんだけれど、でもそこまでにちゃんとたっぷりと明るい”予感”が満ちているところがすごく好き…!

いわゆる頭サビの曲でもあるので、引きは当然強いほうだと思うんですが、むすはじ公演中に全員曲の2曲目としてこのイントロを聞いたとき、なんてワクワクした気持ちにさせてくれるんだろう!?ってびっくりしたことを覚えています。絶対に楽しいことがやってくるに決まってる!って確信できるというか、勝手に聞いてて笑顔になってしまう。
らぶフェス2018では聞けなかったので、歌合で聞けたのすごく嬉しかった。

◆エントリーNo.7「まばたき」(阿津賀志山異聞/2016年より)

これはMVがあるので動画を貼ります!(なぜならイントロが聞けるから。)使われているのは2015年11月のトライアルの映像…!泣けるなぁ。。

これもなんか、わけもわからずイントロに泣けてしまう曲なんだよな~!
音をとってみたら嬰ハ長調でした。シャープが5音についてる、すごくキラキラした音階、というイメージが勝手に自分の中にあるので、なんだかすごく納得した。
最初の1小節は、ピアノと(おそらくは)グロッケンでごく小さく、ささやかに幕を開けるのに、2小節目になった途端にいきなり要素全投入!って感じで、同時にギターもストリングスもドラムスも一気に鳴り始める。この展開の、なんというかちょっと大げさなところも好きです。
切なげな曲調ではあるけれど、ドラムが遠慮なく前に前にと進めてくれるのも大きいのかなぁ。前を向こうとする空気や意志が伝わってくる気がします。
「明るい、だけどどこか切ない」には、わたしはたぶん一生勝てない。

◆エントリーNo.8「断然、君に恋してる!」(阿津賀志山異聞2018巴里/2018年より)

断然、君に恋してる! song by 石切丸・岩融・今剣

断然、君に恋してる! song by 石切丸・岩融・今剣

聞いてるだけでウキウキしてくる、天才のイントロ!
断然はまじで全てが神曲だと思ってるんですが、こんなにウキウキできるイントロ他にないよね、と思う。粋なギターから始まり、4小節目おわりからの第二展開でぶぁっと一気に音が増える。ホーンっぽい音を出すシンセ、uh~のコーラス、まるでお祭り騒ぎみたいな賑やかさ。
ラスト4小節で繰り返されるシンコペーションで、思い切りよくAメロに突っ込んでいく様子がたまりません。客席でおなじリズムを刻んでペンライトを振るのがとにかく楽しすぎた!

◆エントリーNo.9「Lost The Memory」(阿津賀志山異聞2018巴里/2018年より)

Lost The Memory

Lost The Memory

まさかの鐘の音から始まるイントロ…。このなんともいえない荘厳さったらないよ!涙
パリ現地公演がある作品だったので、パリの都の大聖堂の鐘の音をイメージしたんじゃないかな、という気もしますよね。
イントロの間じゅう、とにかくずっとシンコペーション。前へ前へとつっこみ続けるリズムの刻み方が、ひたすらに意志を歌った歌詞の前奏として、ものすごくしっくり来る。
鐘の音から始まるのに次を受けるのがバリバリの近未来なシンセ音なギャップもたまらないし、最後を小刻みに駆け上がるトレモロっぽい処理も好き…。
このイントロ、好きすぎて言語化が困難になってしまう…。好きです!涙

◆エントリーNo.10「解けない魔法」(阿津賀志山異聞/2016年より)

解けない魔法

解けない魔法

刀ミュ2部曲の中で唯一、刀剣男士のセリフから始まるイントロ。
この曲が生まれたトライアル公演当時は、作品作りの全てがまだ手探り。いわゆる「乙女ゲー」要素も持つ刀剣乱舞をモチーフとしたミュージカルだからこそ、プレイヤー側に刀剣男士が愛を語りかける演出を取り入れてみた…のだと推測しています。
でも今は、その「僕と一緒に行こう。」のセリフが、逆にものすごくしっくり来ていて…。
これは単騎アジアツアー凱旋の感想で書いたことだけれど、刀ミュの深紅の薔薇にしか見せられない景色を、加州清光はいつだって、わたしたちに見せてくれる。僕と一緒に、まだ見ぬ景色を見に行こうって、ずっとわたしたちを新しい世界に誘い続けてほしい。

清光のセリフの裏でピアノによって奏でられるサビと同じメロディー。セリフ後半に差し掛かるとそこにドラムスが加わり、Laの音で歌う清光の声で歌はAメロへと続いていく。
構成音の要素がすごく多いイントロなんですよね。Laの音の裏に聞こえる16分音符も欠かせない存在だと思う。一言でいうとゴージャス…!清光のために作られた曲にこの豪華さ、納得しかない。
刀ミュの加州清光の全てはここから始まったわけですが、誰よりも愛らしく、力を持って真っ赤に咲き続ける清光の魅力が、このイントロにすでに詰まっているなと思います。
わーん、ずっと大好き…!



「なんでこれが好きなんだろう?」って理由を掘り下げたり、言葉に置き換えようと試みる作業がすごく好きなので、イントロという狭い領域についてフォーカスするのは楽しかったです!
とくに音楽については深い知識を持ち合わせているわけではないゆえ、使える語彙の不足を痛感しているのですが…!(18歳までそこそこガチで習っていたピアノ+吹奏楽での合奏経験に頼って書いています。致命的な誤りがあったら申し訳ない。)

好きなものについて考えるだけで、ぜったいに元気が出る。せっかくなら言葉はそういうことに使いたいから。

皆さんはどのイントロが好きですか?