こたえなんていらないさ

主に刀ミュ(ミュージカル『刀剣乱舞』)を愛しながら、舞台まわりをぐるぐるしている人

「その道が、光にみちていますように」 ―ライブドアニュースの黒羽麻璃央くんインタビューに寄せて―

応援してる人が、その人自身について語っているテキストを読むのが、私はとてもとても好き。
「1万字インタビュー」とかほんと最高ですよね。嬉々として読む。
…と常々思ってるのですが、今回のこれは読んで、本当にやられた。
どう言葉にしていいかわからない。言うまでもなく、泣きながら読んだ。
news.livedoor.com

そもそも昨日、このツイートを仕事中にみたんだけれども、

そんなディスクリプション、無理だよ。無理にきまってるよ。。

【覚悟】人気に甘えていたら死ぬ。必要なのは「実力」

本文読む前に、おたくはもう、このアオリ文だけでしんじゃったよ…。

読む前から「これはもう、だめだ(死を覚悟)」って感じだったんですが、さらにそこから担当されたライターさんが誰かを知って「これはもう、本当にだめだ(諦観)」となりました。

…横川さんのお仕事だったのかーーー!!!!!涙

それを知った瞬間、記事を開く前から「ありがとうございます」と思いました。横川さんが手がけられるインタビューなら、絶対に読みたいものが読めることがわかる。フラットなスタンスや対象に向かう姿勢の丁寧さ、何より愛を、とても信頼しているライターさんです…。
たぶん横川さんのお名前が舞台おたく界隈にひろく認知されたのは、私が知る限りでは、清光単騎2017のレポがきっかけだったと思います。
「まるで我々のような様子のおかしさで素晴らしい文章を書くライターさんがいる」と、当時ツイッターでめっちゃ話題になってた。豊富な語彙と丁寧な日本語で紡がれる、しかし「様子のおかしい」としか言えない名文、何度読んでも癖になります。
せっかくなのでその記事も貼っておこう!いつもお世話になっています!
entertainmentstation.jp


で、今回のインタビュー、帰宅して心を落ち着けてから読みました。覚悟を決めて。読んだんだけど…
「WEBインタビューを読んでその感想を書く」というわけのわからんことをこうしてやってしまいそうになるくらい、本当に来た。くらった。
とても丁寧にまとめられた真摯なインタビューなので、まずは冒頭に貼ったURLを読んで…読んでほしいです…。推しであるところの黒羽麻璃央くんの真っ直ぐさや飾らない人柄が、これでもかというくらに伝わってきます。
以下はそれを読んだ結果行き場がないのでここぞとばかりにブログに叩きつけている、私の個人的なうわごとです!インタビュー内容に具体的に触れたり紹介したりというより、とにかく読んでいて湧き上がってきた「ウワーーッ!!!!涙」という気持ちを言語化しただけのやつです!
というか、もう私のうわごとはいいので、みんな!とにかくライブドアニュースの記事を読んで!!!(なにがしたいんだ)




◆「恵まれている」からこそぶつかるもの

まりおくんは、圧倒的にかっこいい。
恵まれたとしか言えないお顔立ちやスタイル。さらに運動神経はなにをやらせても抜群で、なんと歌まで歌えてしまう。
めちゃくちゃ「持っている」ものが多い人だなって、今の彼を見たら誰もが自然にそう思うことだろう。
でも本人は、あくまでも「実力で勝負したい」とだけ言い切る。
ここ最近、インタビューで語る内容がまた徐々に変わってきたような…?と思っていたんだけど、今回のインタビューに滲む冷静な覚悟は、今までの比ではないな、と感じた。


まりおくんは苛烈なまでに、自分の立ち位置を見極めようとするところがある。その様子はシビアすぎると思うことがあるくらい。
おそらく、ある面では「持っている」人間であることを冷静に自覚してもいるからこそ、足りない部分に目がいったり、もっとできることを増やしたいと、強く感じるのだろう。

そして、圧倒的な強みであるはずのその美しい容姿が、場合によってはマイナスに働くことも、確かに避けては通れない事実なのかもしれない。
かっこよければかっこいいほど、顔立ちが整っていればいるほど、”そうじゃない”ところで評価されにくくなるところは絶対にある。そしてそれは多分、悔しさを生む瞬間もあるだろう。
…そういう場面があるってこと、応援している側からしても、時折なんとなくだが感じるくらいだ。

だから、横川さんが書いてくれたここの箇所で、わたしはめちゃくちゃに泣いた。

容姿に恵まれた俳優は、時として軽んじられることもある。とくに若い女性ファンの多い2.5次元舞台で活躍する俳優は、なおさらのこと。だからこそ彼はなりたいのだ、野次さえも実力で黙らせることができる人間に。

そんなふうに、まりおくんの語る言葉をすくい取ってくれた横川さんに、ただただ感謝の気持ちしかない。
ご自身が普段から2.5次元他、各種舞台およびエンタメを愛している横川さんだからこそ、この言葉を書けるのだと本当に思う。
記事紹介のこのツイート、全文にラインマーカーを引きたい気持ちだった。ありがとうございます…。


そして先程の引用箇所を読んだときに、思い出した別な文章があった。
それは今年の春にまりおくんが出演していた「ミュージカル ロミオ&ジュリエット」の公演パンフレットに、演出の小池修一郎先生が寄せていた文章である。
キャスト陣へのコメントのうち、まりおくんについて語ってくださった言葉を以下に引用する。

マーキューシオの黒羽麻璃央2.5次元スターのミュージカル初登場だが、見かけによらず(失礼)大変ユニークで面白い。未知と無限を秘めている。

ここも、初めて読んだとき、ほんとうにぼたぼたに泣いた。
感動しすぎてこの2文、正直そらで言えてしまうほど…嬉しさのあまり、あきれるほど繰り返して読んだから。
この言葉だけで、小池先生がとてもフェアな視点で、まりおくんのことを見てくださってることがわかる。
「見かけによらず(失礼)」と表現されているけれど、それはつまり、容姿からイメージされるものにはとらわれず、本質を見てくださっているということだ。
どれだけ人気演目にでていようが、2.5次元界隈で有名な存在だろうが関係なく、あくまでも「一人の俳優」として今のまりおくんを捉えてくれている。そのことが明確に伝わってきて、ファンとしてはただただ嬉しかった。

そんな現場でまりおくんが見せてくれたマーキューシオは、本当に間違いなく、彼の俳優人生において新しい扉を開くものだったと思う。
まりおくんにとっての千秋楽となった大阪公演前楽のカーテンコールでの挨拶、「純粋に、もっとうまくなりたいと思いました」という笑顔が、胸に刺さって忘れられない。

◆「2.5次元の◯◯」という呼称がもたらすもの

そんなまりおくんは「2.5次元俳優」という呼ばれ方をすることが、この半年ほどでとても増えた。
テレビ等へのメディア露出が、以前とは比べ物にならないくらい多くなっているのだが(少なからず昨年末の紅白の影響も感じる)、そのたびにキャプションとして、名前の隣に「2.5次元俳優」だとか「2.5次元の王子様」といったキャッチフレーズが踊っているのを目にする。


この「2.5次元の云々」という語られ方、個人的にはとても扱いが難しい。
そもそも「2.5次元作品」とはなにか。
漫画やアニメ、ゲームなどの原作から、まるで抜け出てきたような現実離れしたビジュアルのキャラクターにより、原作の世界観が忠実に再現された舞台。ごく簡単に説明するならば、こんな感じになるだろうか。
そんな2.5次元作品には、確かに他では見せられない、明らかに2.5次元にしかない魅力がある。好きだからこそ観客のひとりとしてそのことがよくわかるし、最近は世間的に見ても、ある意味とてもキャッチーな単語になりつつあるようにも思う。
だけどそうやって「2.5次元」という言葉を、自分が好きな俳優に対してまるでラベルのように使われた瞬間に、わたしはどうしても違和感を覚えるのだ。
なぜなら、まるで推しが「そのジャンル”だけに”属する人」として規定されることに繋がりかねないか?と、不安になってしまうから。それ以外の世界では「2.5次元の人でしょ」というふうにしか、見てもらえなくなってしまうのではないか?と思うからだ。


そういう私は、当然ながら2.5次元作品がものすごく好きである。
もはや誇りを持って、このジャンルを愛していると言える。
テニミュで舞台の楽しさを知り、帝一の國で規格外の愛と面白さを浴びて、刀ミュでエンタメの底力に殴られた。2013年に舞台にハマって以降、私の観劇人生は常に2.5次元の名作たちに彩られている。
長年知っていたまりおくんのことを突然推し始めるきっかけになったのは他でもない刀ミュだし、そもそもまりおくんのことを初めて知ったのはテニミュだ。どうしたって当たり前のように、私がまりおくんを語る時、切っても切れないものとして2.5次元はそこにある。
だからこそ「2.5次元の◯◯と呼ばれることが嫌だな」という感情は、とても扱うことが難しい。
だってそれは、大好きな作品そのもののことも、まりおくんをはじめそこで頑張っているキャストたちのことも、まるで否定するような気がしてしまうから。


そう、2.5次元を愛しているからこそ、その呼び名そのものについては、そもそも「否定」すること自体がとても難しくなる。しかし一方で、推しがあたかも2.5次元のみに属するかのように扱われるのは嬉しくはないし、むしろつらい…という、どうしようもないアンビバレンツが、2.5次元を語る上で私の中には生じるのだ。
おおよそ2015年以降に大きく盛り上がった、2.5次元のビッグタイトルに出演した世代の俳優たちは、多かれ少なかれこの問題に頭を悩ませることになるのではないか、という危惧を、少し前から個人的に抱いている。


だけどまりおくんは、その壁すらも、率先してぶち破っていこうとしている。
立役者のひとりとして2.5次元を愛しながら、一方で外の力でそこにのみ留め置かれ規定されることには、明確に抗おうとしている。
その気概は、いろんな場面で伝わってくる。今回のようなインタビューや、イベントで話してくれる内容から。
「圧倒的に売れたい」「スターになりたい」という言葉、何回も聞いてきた。
そうはっきりと口にできる覚悟って、並大抵のものではないと思う。
ある意味では自分を強烈に追い込んでいるけれど、でもそうしてまで目指したいもの、歩んでいきたい道が、まりおくんにはあるということだ。

◆まりおくんと三日月

先日、刀ミュ(ミュージカル刀剣乱舞)で、とても大きな発表があった。
毎年冬に恒例のものとして行われてきたライブ演目「真剣乱舞祭」をいったん終えて、代わりに新しく、もっとお芝居要素の強い演目「歌合 乱舞狂乱」を全国9都市で公演するのだという。

そして、この公演に出陣する刀剣男士の中に、まりおくんが演じる三日月宗近の名前は、なかった。

刀ミュが始まって、今年で4年目になる。
三日月宗近は、刀ミュという作品において、常に中央に立つ象徴的な存在である。
2019年は、そんな三日月が2015年のトライアル公演以降初めて、一度も公演・ライブのたぐいに出演しない年になることが、この発表で確定した。


SHOWROOMの生放送でこの発表を聞いたとき、当然めちゃくちゃ寂しかった。
だってまりおくんの三日月が、本当に大好きだから。
あのうつくしさは唯一無二だ。
一部のミュージカルのパートでこちらを圧倒する、表情や歌声にこめられる哀切も諦観も、強さの中に同居する果てのない優しさも。
華やかに舞っているような優雅な殺陣も、ライブパートで見せる腹の立つくらいに決まりきったかっこよさも、全部全部、本当に大好きだ。
だから「あ、今年はまりおくんの三日月を見れないんだ」って思った瞬間、どうしたって泣けて仕方なかった。


でもつまり、今のまりおくんは決断したのだ。
刀ミュの三日月宗近という役を、今年は「選べない、選ばない」ということを。
そうでないなにかを、今の自分のために、自分で選んで決めたのだ。

そのことに思い至った時、三日月がいないと知った最初に感じたひりひりするようなさみしさは薄れた。
その代わりに、まりおくんが決めた「選択」を、ただひたすらに肯定して応援したいな、という気持ちが自然と湧いてきた。

人前に立つ仕事は過酷だ。
期待や夢を背負いながら、自らの希望や周囲からの要請やタイミング、色んなものを天秤にかけて、でも常に前に進まなければならないというその困難さは、きっとこちらから推し量れるようなレベルのものじゃない。
そんな中であれだけ人気のある役を長年務めて来ているからこそ、見えてくるものがあるだろう。

この先二度と三日月を演じないわけではないと思っているし、なにがどうなっていくのかは全くわからないけれど、とにかく今はまりおくんの選択を、ただ応援しようと心に決めた。


「圧倒的な実力派になりたい」というその覚悟。
今のまりおくんが目指そうとしている姿、掴み取りたいと思っているもの。
インタビューで語られている言葉が、どうしようもなく本気なことが読んでいて痛烈にわかった。
その夢を絶対に叶えてほしいし、叶えられる力が間違いなくあると思う。

だってまりおくんは、演じたキャラクターの人気やひとりでに目を引くその美しさだけで、今の位置にたどり着いたわけでは決してないから。
わたしはファンになってまだまだ日は浅いけど(ようやく1年半とちょっとが経ったところ)、その短い期間であっても、それだけはわかる。


迷いも苦しみも、見えない部分に絶対にたくさんあるだろうけど、ただその道を、応援したい。
そこに、光だけがあればいい。
できることはなにもないけど、心からそう、願っている。




横川さん、本当に丁寧で素敵なお仕事を、ありがとうございました。届きましたし、刺さりました。
その言葉どおり、これから何度も何度も、読み返すと思います。
ケガによる挫折から野球を諦め芸能界を目指したこと、テニミュの頃のフェアウェルや全国氷帝のコンテナの話…刀ミュつはもので大きく成長を遂げたその背景、ロミジュリでの木村達成くんとの久々の板の上での再会や、古川雄大くんへの憧れ…。どこをとっても全編サビみたいな、とんでもないインタビューでした。ファンの端くれとして、御礼を申し上げます…!
そしてライブドアニュースさん、素敵な企画の1人目にまりおくんを選んでくれて、ありがとうございました。

「将来的には何かしら演劇で賞が欲しいです。お芝居って正解もないし、点数をつけるものでもない。でもその中で人に評価してもらって、何かカタチとして残せることって大事だと思う。何でもいいから、お芝居で賞をもらえる俳優になりたいです」


これは、インタビューの最終盤に語られていたまりおくんの言葉。

いつかきっと、そんな姿を見せてもらえる日が来る。
その光景を心待ちに、私はこれからも黒羽麻璃央くんを応援していきたい。